画用紙、インク
好きな人から手紙が届いた。手紙の文章はとても丁寧で慎重な言葉使いだったけど、どんな姿勢で書かれたものか、それを示す手がかりはなかった。テーブルに足を乗せ、仰け反りながら無造作に綴ったのかもしれないし、長時間座り続けて、膝を痛めながら慎重に言葉を選んだのかもしれない。雑踏に満ちたショッピングセンターのフードコートで集中力を途切れさせながら書かれたものかもしれない。または踊りながらー。
受け取る側が目にするのはただそこに並ぶ言葉だけ。でも、もしかしたら書き手はこちらが想像できない姿勢で書いてくれていたのかもしれない。
受け取る側が目にするのはただそこに並ぶ言葉だけ。でも、もしかしたら書き手はこちらが想像できない姿勢で書いてくれていたのかもしれない。